身の丈にあったカメラを選ぼう~SONY FX3からα7Cに買い替えた話

カメラ/Camera
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ども、モリーです!

今回は製品レビューと言うより、自分が使っているカメラについての話です。
色々思うことがあり、結果としてSONY FX3からα7Cに買い替えてしまったので、その話を紹介したいと思います。

カメラ素人が陥りやすい罠とでも言いますでしょうか、単に勉強不足な私モリーの落ち度と言いましょうか、経験値不足から来る過ちについて赤裸々に語りたいと思います。

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僅か半年余りでSONY FX3を手放す事に

2021年3月にSONY ZV-1というVlog向けコンデジから、業務向けシネマカメラSONY FX3にメインカメラを買い替えました。

ZV-1で不満だったマニュアル操作の煩わしさや、4K60P以上の撮影が出来なかったことが原因で買い替えを検討し、どうせなら最上位カメラを買ってやろうとFX3にしました。

FX3なら一生モノとまでは言わないまでも、長い間使えるカメラとして先行投資みたいな気概もありました・・・それが僅か半年余りで手放す事になったのです。

FX3を手放した理由

その理由は、大きさと重さです。

自撮り用定点カメラ、物撮り用天吊りカメラ、外に持ち出してのロケカメラと、撮影シーンに応じてセッティングを変えながら運用しているのですが、これら全部をFX3でこなしていました。

特に困るのが天吊り撮影です。
天吊り用のカメラアームにFX3を付けて撮影するのですが、とにかく大きく嵩張るのと、重みでカメラアームが安定しないとで、セッティング時はストレスが溜まります。

付属のXLRハンドルユニットまで付けるととんでもない大きさ、重さに

あと、外で撮影する際もカジュアルでお洒落な一眼レフカメラとは違い、業務用として仰々しいカメラで撮影するのは、他人の目が気になってしまいます。

プロのカメラマンならまだしも「素人があんな凄い機材使って何やってんだ?」と見られるんじゃないかと勝手な被害妄想をしてしまうのです。

そして致命的だったのは、そこまでストレス感じながら苦労して撮影しても、全然FX3の性能を活かしきれない自分の無能さでした。

購入当時は折角のシネマカメラだからカラーグレーディングにも挑戦しようと思っていたのですが、これが難しく、Log撮影のまま撮って出しのような仕上がりになる事も度々ありました。

実際にYouTubeで公開した動画 酷い画質だが再生回数は一番稼いでる・・・

最終的にはピクチャープロファイルは使用しなくなり、カメラ任せのスタンダードモードで撮るようになりました。

そんな自分が、使いこなせないFX3を使い続けてメリットがあるのだろうか?
軽くて取り回しの良いカメラにした方が良いのではないか?

と、こうして身の丈にあったカメラを使うべきなのではと思うようになったのです。

SONY α7Cを選んだ理由

フルサイズセンサーを搭載したカメラとして最軽量だった点、そしてレンズ等の保有資産もそのまま利用できる点でα7Cが最有力候補となりました。

ワイヤレスマイクECM-W2BTのデジタル入力に対応している点も大きかったです。

しかし、FX3と比較すると性能面で見劣りし、それが原因でFX3を購入したという経緯もあったのですが、半年間FX3を使ってみて、自分の用途に必要な仕様というのが分かってきたので、改めてα7CとFX3を性能比較して検討しました。

10bit撮影について

FX3は4K解像度でしかも10bit撮影が可能です。α7Cは8bit撮影止まり。
色んなビデオグラファーのレビュー動画で、10bit撮影は色表現が全然違うという話を聞いて、これはもはや必須性能だと思っていました。

FX3を選んだ理由もこれが大きかったです。

しかし、これはカラーグレーディングをバリバリに使いこなすプロの方々の話であり、自分の様にカメラ任せの撮って出しで使うのであれば、α7Cの8bit撮影で十分だという事を知りました。

4K撮影時のフレームレートについて

FX3では4K撮影でも60Pのフレームレートで撮影することが可能で、FX3を購入したかった一番の理由でした。

α7Cはと言うと、4K撮影では30Pまで。しかも4K30Pでは少しクロップされてしまうので、そのままの画角で撮りたいのなら4K24Pまでとなります。

普段編集している動画はフルHDの24Pで書き出しているので、通常は24Pあれば事足りるのですが、スローモーション編集をしたい場合に60Pや120Pが欲しいところ。

しかし、実際は未だ一度もスローモーション編集したこと無いし、仮にスローモーションが必要となった場合も、書き出しがフルHDなので、スローモーション撮影はフルHD60P等で撮れば良いかと割り切るようになりました。

録画状態の確認について

FX3は録画中に前面、後面の両方に録画ランプ、及び録画ボタンが赤く点灯するのと、画面も赤く縁取られるので録画しているかどうかが分かり易く安心感がありますが、α7Cにはこれらが一切ありません。

録画しているつもりでしゃべり続けた後、撮れてなかった時の徒労感は半端なく、これは絶対避けたいところ。
α7Cにした場合にこの問題にどう対応するか考えたのですが、ワイヤレスリモコンのRMT-P1BTに録画ランプが付いているのを思い出しました。

ワイヤレスリモコン RMT-P1BTは録画ランプが付いていて便利

録画されているか不安になったらこのリモコンの録画ランプを確認するようにすればOK。
FX3ではカメラ前面に録画ボタンが配置されていて便利でしたが、それもこのリモコンがあれば、どこからでも録画開始出来るので一石二鳥という訳です。

マニュアル撮影の操作について

FX3では、絞り値やISO感度の設定を前ダイヤルや後ダイヤルの操作で直感的に出来てたのですが、α7Cには主に絞り値を設定する為の後ダイヤルしかありません。

α7CでISO感度を変更するにはコントロールホイールを右に押してから別メニューで設定するしかなく、しかも設定時に露出値を確認する事が出来ません。

これについては、出来ないものは仕方ない、ここは諦めるかと思ったのですが、α7Cでは露出補正ダイヤルが付いています。

FX3には無かった露出補正ダイヤル

元々ISO感度をマニュアルで操作していた理由は、露出値を+0.7等に設定する為だったのですが、逆にこの露出補正ダイヤルで露出値を+0.7にしてISO感度をAUTOにすれば、カメラが勝手にISO感度を調整してくれます。

しかも、被写体が変わって明るさが変わってもフレキシブルにISO感度を調整して露出値を保ってくれるので、むしろ素人にはこっちの方がありがたいです。

少しでもカメラの知識があれば当たり前に知っている事だと思いますが、こんな事も知らない人間がFX3を使っていた訳です。

手ブレ補正について

FX3にはアクティブ手ブレ補正という、より強力な手ブレ補正機能があるのですが、α7Cの手振れ補正はスタンダード止まりです。

これもどうなんだろうと不安に思いましたが、そもそもFX3のアクティブ手ブレ補正でさえ、手ブレが抑えられていませんでした。

この辺もカメラマンとしての技術の無さかもしれませんが、FX3にしろα7Cにしろ、手ブレを抑えた撮影をしたいのならジンバルは必須だと思っています。

α7Cなら下記の様な軽いジンバルでも行けそうなので、ジンバル運用も少し楽そうです。

HDMI出力するための制限

最後にもう一点、HDMI出力するための制限について。

天吊り撮影する際は外部モニターに繋げて確認しながら撮影しているのですが、α7Cは4K撮影でHDMI出力する際に下記の制限が掛かります。

  • 4Kの場合は24Pまで
  • プロキシファイル保存が出来ない
  • 画像情報は出力されない(カメラ映像のみ)

いずれもFX3には無かった制限ですが、これは地味に痛い。

動画編集する際はファイルサイズが小さいプロキシファイルを使っていましたが、それが使えなくなってしまいます。
まぁ、10bit撮影から8bit撮影になるので幾分ファイルも軽くなるだろうし、メインPCのスペックも悪くないのでプロキシファイルが無くても何とかなるかなという感じ。

画像情報が表示されないのも困りますが、露出値は露出補正ダイヤルで保立てるし、どうしても見たくなったらカメラのモニターを覗けば良いかと踏ん切り付きました。

アウトレットで出品されていた

FX3に比べると何かと制限が掛かるものの何とか運用出来そうだし、それよりも軽くコンパクトになることが自分にとっては大事ということでα7Cに買い替える決意を固めました。

FX3を下取りに出しての購入となるので、いつもお世話になっているマップカメラで下取り価格を見ていたところ、α7Cのレンズキットモデルがアウトレット商品として出品されていました。

【特価品/アウトレット(化粧箱痛みあり)】とだけ書かれていたので、恐らくカメラや付属品には問題ないはず。それだけで通常価格¥236,610のところ¥199,800で売られており¥36,810もお得です。

余りにも安くなっているので本当に化粧箱だけの問題なのか不安でしたが、新品として売られていたので大丈夫だろうと思い、売り切れる前にポチりました。

購入後にSOLD OUTになっていたので一品物の出品だったようです。

本当はα7C固有のシルバーモデルが欲しかったのですが、シルバーモデルのアウトレット品は既にSOLD OUTになっていて購入出来なかったのと、中古で出回っている商品の画像を見た際に、シルバー部分の塗装が剥がれているものがちらほらとあり気になりました。

中古で出品されているシルバーモデルはシルバー塗装が剥がれているものがあった

気を遣いながら大事に使っていても塗装は剥がれそうだし、であれば、最初からブラックモデル買っておけばいいやと、購入に至りました。

α7Cが届いた! FX3とのサイズ比較

注文した翌々日にα7Cが届きました。
マップカメラの先取交換を利用すれば先に購入した商品が届くので便利です。

で、化粧箱の痛みと言うのがどんな感じなのか気になり、すぐさま段ボールから取り出してみたところ…

特に外観上は傷らしい傷は見当たりませんでした。見るからにこれは新品レベル。
箱の中が傷んでいるのかと開けてみたところ、ちょっとだけ傷んでいる箇所を発見。

これのこと? たったこれだけで¥36,810も安くなる??
しかし、それ以外に傷みらしい傷みもなく、カメラ本体や付属品も傷がありませんでした。
これはかなりお得に買えたかも!?

早速FX3と並べてサイズ比較してみました。
本体前面から見るとFX3の方が一回り大きいですね。

α7C(左)とFX3(右)のサイズ比較(本体前面)

続いて本体上面ですが、FX3使っていて一番気になったのがこの分厚さです。

α7C(左)とFX3(右)のサイズ比較(本体上面)

FX3の本体背面にある黒い部分がそのまま余計に分厚い感じです。

FX3はサイズもさることながら、それ以上に重量が気になります。
手に持って撮影するのも億劫ですが、三脚やジンバル等を使う際も、しっかりとした製品を使わないと安定せず、カメラ本体に加えて撮影機材含めたトータルのサイズや重量は、輪をかけて嵩張ります。

方やα7Cはと言うと、実物を手に取るのは今回が初めてでしたが、手に持ちやすいサイズ感と重量で、期待した通り取り回しが楽そうでした。

まとめ

と言う訳で今回はカメラ買い替えの話をさせて頂きましたが如何だったでしょうか?

FX3を購入した時は、もちろんα7Cも販売されていたのですが、その当時はFX3に比べてスペックの見劣りを感じ見向きもしていませんでした。

自分が必要とする映像素材はもっと簡素なもので良かったのに、かなりオーバースペックなFX3を購入してしまったのは、完全に自分の経験値不足から来るものでした。

α7Cも使っていくうちに不満点が出てくるかもしれませんが、一通り設定をカスタマイズし、軽く撮影もした感じでは大満足です。

これからは失敗した経験も活かして、スペック表に踊らされずに、より自分に合った製品を選べるようになりたいものです。

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